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①私の進学選択レポ(2年・文科三類→文学部内定)

こんにちは!文科3類2年のパンダです。私は今年の進学選択で文学部の社会学専修に進むことが決まりました。今日はその決断について少しお話しします。
私は文学部の社会心理専修に進みたいと思って文科3類を受験しました。社会心理学専修では人の心理の動きが社会にどのような影響を与えるかを研究する学問です。コロナ禍において他の人もやっているからという理由で外出する人が増える、ことなどがその一例です。
私はもともと人と関わることが好きで人が何を考えて行動しているのかに興味があったので社会心理学に非常に引かれていました。
しかし結果的には心理面だけでなく社会制度やジェンダーなど、より広い側面から社会学を勉強したいと思い社会学専修を希望しました。
社会学とは、人と人や社会と人の関係を観察することを通じて、社会の基盤となっている概念やルールなどの仕組みを明らかにする学問です。社会学専修ではアンケートやインタビューなどの調査手法を学ぶこともできます。
進学選択の希望を出す1週間ほどは本当に悩みました。
私が所属している文科3類からは全ての文系学部、一部の理系学部に進学することができます。文学部や教育学部への進学枠(※1)が多いのですが、成績が良ければ法学部や経済学部、そして理系学部にも進学できます。
私は比較的成績が良かったので、せっかく行けるのならと思い法学部や経済学部に行くことも悩みました。しかし最後は自分の興味関心を優先し社会学を選びました。
また、大学1年生の時に参加した東大主催の地方活性化プロジェクトを通じて都市の開発にも関心を持つようになっていたので、都市開発についてより専門的に学ぶために工学部という選択肢も出て、ほぼ全ての学部を一度は視野にいれたのではないかと思います(笑)
前期教養の過程では、もともと自分が関心のあった心理や社会学系の授業を中心に取りましたが、法や経済の授業や理系科目も受講していました。
進学選択制度は入学後の成績で学部が決まるので勉強が大変になるとも言われていますが、私はそんなに大変ではなく特に意識せずに勉強していたら色々な選択肢が残ったという感じでした。
結果的には入学前に希望していたのとほぼ同じ進学先を選ぶことになりましたが、進学選択を通じて選ぶ理由などをより明確にすることが出来たと思います。
私の個人的な体験ですが、進学選択の雰囲気を少しでも伝えることが出来ていたら!と思います。
※1:科類によって各学部学科の優先枠の大きさが異なります。例えば、文科1類は法学部への枠が数百人の単位で用意されていますが、他の科類からの進学者の枠は少なく、そのため良い成績をとった少数が進学できるのです。これが「文科1類は法学部」「理科1類は工学部」などと言われる所以です。実際は他科類進学枠があればどこでも進学できるため、進学選択ではそこまで縛られずに進路を選択する人が多いです。

②私の進学選択レポ(3年・理科二類→農学部進学)

こんにちは、polarisメンバーで東京大学農学部3年のM.N.です。今回は、東京大学の特徴的な制度である進学選択制度について、私の経験を踏まえてお話しします。
東京大学では、入学から1年半の成績と希望に基づいて、2年生の春学期が終わった後に進学先の学部学科が決定されます。入学時に文系受験で入学しても理系の学部に進学するという可能性もあり、逆も然りということになります。この制度はとても特徴的で、東京大学ならではの魅力とも言えると思います。
私は2020年の夏に、理科2類から第一志望で現在の生命化学工学専修に進学しました。この学科は農学部の中でも最大規模の学科で、毎年80人程度が進学しています。生命化学系の研究室が幅広くあり、興味が定まりきっていない時点で進学選択を迎えたのでこの点が魅力的でした。
進学選択は、「前期課程の間に大学の講義を受けながら自分と向き合って興味のある分野を探し、見極めることができる」という部分が最大の利点だと思いますが、これが逆に悩みの種となる場合も多いようです
私の場合、大学入学時には、特にこれと言って興味のある分野が定まっておらず、漠然と生命化学系の勉強ができれば、と思っていたくらいでしたが、前期課程で必修授業の他に総合科目などで興味が持てそうな授業を受けるうちに、心理学や脳科学にも興味を持ち始め、文学部や教養学部などを志望することも考えました。
最終的には、その後の研究室の選択肢の多さなどから現在の農学部生命化学工学専修を志望し進学することになりましたが、前期課程の間に選択の時間を与えられ、最初から学部学科に縛られずに興味の赴くままに大学の講義を受けることができたことで、自分の視野が広がったと感じています。
しかし、進学選択制度で必ずしも自分の志望する学科に進学できるとは限りません。人気な学科や定員の少ない学科には、成績が良くなければ進学することができず、自分が志望していなかった学科に行かなければならなくなる、という場合もあります。そのような事にならないように、履修を決める際は先輩におすすめの授業を聞くなどして、情報を多く集めると良いでしょう。
進学選択制度はかなり珍しい制度で、イメージがつきにくいものかと思いますが、少しでもこの記事が皆さんの参考になればと思います。

③UT-BASE高校生向けサイトpolaris掲載のお知らせ

東大生のためのメディア団体、UT-BASEさんが高校生向けサイトを作成されました。
polarisも高校生応援団体として掲載されていますので、こちらからご覧ください。
また、現役東大生やOBOGへのインタビュー記事も掲載されています。そちらもぜひご覧ください。