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①受験に向けて

 こんにちは。polarisメンバーで東京大学2年農学部の小野です。
 今回の記事では、受験に向けての姿勢を中心に紹介したいと思います。
 高3という学年は、成績の良い人も悪い人もみんなが勉強します。そのため、簡単に相対的な成績が伸びるとは限りません。1年受験勉強を経験している浪人生もいますから、なおさらです。このことを肝に銘じて、努力し続けることが重要になります。いかに早く受験勉強を本格化させることができるかがのちの結果を大きく左右すると思いますので、まだそれほど受験勉強に打ち込めていないという方はすぐにでも受験勉強を本格化させていって欲しいものです。
 この勉強というのも、宿題をやれば良いというような単純なものではなくなり、自分で考えて設定していかなければなりません。なるべく早い段階で、自分の苦手なところ、得意なところを明確にしてやるべきことを絞っていきましょう。
 前述のように、成績が簡単に伸びるわけではないので、モチベーションを保つことが難しくなるかと思います。そういった時に大事にして欲しいことは、短期的な目標を立てることです。そういう意味で、全国模試は自分の苦手なところに気づくという以外で、モチベーション維持に有効です。この目標ですが、秋以降は偏差値がいくつだとか、判定がどうだとかで良いのですが、夏までは相対評価よりも自分の中での絶対評価に重点を置くべきだと思います。例えば、前回の模試では積分の面積を出す計算が上手くいかなかったから、次の模試ではその計算を完答することを目標にする、といった具合で、科目ごとに何ができるようになるかということを目標にすることは自分の中で感じられる成長ですから、有意義です。
 また、私が最も重要だと思うのは、常にポジティブであることです。これはモチベーションの維持にも直結します。試験が悪くてもその中で自分なりの収穫を見つけ、次に繋げようと思ったり、苦しい勉強かもしれませんが合格した先の自分の生活を想像するのでも良いでしょう。
 最後に、よく言われることですが、「体は資本」ですから無理して遅くまで起きるといったことは絶対にやめましょう。1日1日が貴重な時間となるので、ベストな状態で勉強し、試験に臨めることが重要になります。体には気をつけて、もっと勉強しておけば良かったというような後悔が残らないように頑張ってください。

②暗記のコツ

こんにちは!polarisメンバーで東京大学教育学部3年のとみーです。
東大は期末試験期間が終了し、春休みに入っています。いつもならば帰省したり友達と遊んだりするのですが、コロナの影響でほぼオンラインで済ませる予定です。polarisも普段なら対面でミーティングをしたり親睦会をしたりするのですが、昨年と同様、今年もずっとオンラインの可能性が高そうで残念です……。
さて、大学生はもう春休みですが中高生のみなさんは期末テストが残っている人も多いでしょう。今回は、テストで必須の「暗記」のコツについてお話しします。

●段階的に覚える
誰かが突然難しい話を始めたり、難しい文章を読もうとしたりするとシャットアウトしてしまって内容が全然頭に入ってこなくなりませんか?私たちは、あまりにもレベルが高い内容を目の当たりにすると身構えてしまいます。
暗記においてもそうです。「東大を目指すんだ!」と意気込んで、難易度が高すぎる単語帳を買っても覚えづらいでしょう。そんなとき、「やっぱり東大は諦めよう」とするのではなく、自分の今の学力より少し上のレベルの単語帳を買うのが正解です。この「少し」というのが絶妙なバランスではあるのですが、自らの学力と同じレベルだと学力向上にはつながりません。単語帳であれば「知っている単語」と「知らない単語」が半々あるいは後者の方が少し多め、というのが目安です。
段階的にレベルを上げながらゴールへ近づくというのは、遠回りに見えて正当な近道なのです。

●関連させて覚える
ポーカーの記憶術に「記憶の宮殿(神殿)」というものがあります。テレビ番組やドラマでときどき出てくるので耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。覚えたいものを神殿内の様々な場所や物に結びつけて覚え、思い出したいときは神殿を自由に動き回って探すので、「記憶の宮殿」と呼ばれています。
このことから分かるのは、何かに結びつけて覚えると暗記しやすくかつ思い出しやすくなるということです。結びつける対象は、語呂でも見た景色でも学校の先生の顔でも良いのです。例えば、単語帳でイラストや語呂入りのものは、それらに関連させて読者が覚えられるように工夫しています。じっくり見たり、声に出したりして積極的に活用していきましょう。また、暗記したいもの同士を関連させるのも一つです。私もイディオムや同義語、対義語、さらには間違いやすい似た事項などはまとめて覚えていました。
●「暗記=インプット」?

「インプット」というと、知識の投入つまり暗記というイメージが強いです。しかし、常に情報を流し込むことでしか覚えられないのでしょうか?例えば、みなさんの多くが実践したことがあると思いますが、オレンジ色のペンで書いた部分を赤シートで隠しながら覚えていくのは「インプット」ではなく「アウトプット」です。つまり、取り込んだ情報をなんらかの形で取り出して逐一確認していく作業も必要です。その作業で、情報をインプットする際あるいはアウトプットする際のエラーを発見し、修正するために再びインプットするという工程も忘れてはなりません。このサイクルを何回繰り返したかで記憶の質が変わってきます。

以上、暗記のコツについてお話ししてきましたが、「それってコツなの?」と疑問に思われたかもしれません。爆発的に暗記力が向上する方法はなく、地道に頑張る中でちょっとした工夫を重ねていくのが「コツ」なのです。

③入試本番の情報(2次試験編)

こんにちは、polarisメンバーで東京大学文科一類1年の野呂です。
ついに今月末に迫った2次試験に向けて準備はばっちりですか?今回は2次試験当日の心得・注意事項をご紹介します。共通テストと同じものもあるでしょうが、再度確認しておきましょう。
まずは、忘れ物をしないことが大切です。受験票、時計、筆記用具などはもちろんのこと、自分が落ち着けるものを持っていきましょう。私は受験勉強中愛用していた手のひらサイズのクッションを持っていき、試験が始まる直前までそれを触って心を落ち着けていました。チョコレートなど糖分を補給できるものも持っていくといいかもしれないです。
前日は早めに寝ましょう。特に、地元から離れた場所で受験する人は、ホテルなどいつもと違う環境で過ごすことになります。空調や食べるものにも気をつけて、試験直前に体調を崩さないようにしましょう。緊張でなかなか寝つけなくても横になって目を閉じ、少しでも休息をとることを意識しましょう。
当日は、早め早めに行動しましょう。万が一遅れたときに証明ができるので、なるべく公共交通機関を利用しましょう。必ず1回は当日と同じ交通機関を使い、同じルートで下見をしましょう。お手洗いにはこまめに行きましょう。共通テストよりも試験時間が長い場合も多く、試験時間の前後に解答用紙の配布・回収などのためにさらに30分ほど拘束時間がある場合もあります。また、今年はCOVID-19の感染防止策として、受験会場内で換気が徹底されると思います。普段勉強している環境より寒いことが予想されるので、温度調節できる服装にする、温かい飲み物やカイロを持っていくなど防寒対策もしっかりしていきましょう。
あとは「この大学に入りたい!」という気持ちが大切です。最後まで諦めずにがんばってください!みなさんが試験で実力を最大限発揮できることを祈っています。