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インタビュー内容紹介

"Another Try! 〜東大女子の浪人体験記〜"第13回は、宮崎県出身の文科3類2年生、U.K.さんにお話を伺いました。



都道府県:

宮崎県

名前:

U.K.さん

出身高校:

地方、中高一貫、公立

学部:

文科Ⅲ類

学年:

2年

"Another Try! 〜東大女子の浪人体験記〜"第13回は、宮崎県出身の文科3類2年生、U.K.さんにお話を伺いました。

東大志望という挑戦

ー早速お話を伺っていこうと思います。まず、文科3類を志望した理由を教えてください。

今もなのですが、やりたいことがあまり決まっていなくて、入学する前は文科3類が進学選択の際に選べる学科の幅が広いと聞いていたので文科3類を希望しました。

ー東大を志望した理由は何ですか。

目指し始めたばかりのころは、行きたい大学が決まっていなくて、高いレベルの大学を目指しておけば、そのあと違う大学に行きたくなってもどうにかなるかなという気持ちだったのですが、浪人してるときはそれまで東大に行けると思ったことがなかったので、できると思ってなかったことをやってみたいという気持ちで東大を目指していました。

ー不合格だったら浪人するということは現役のときの受験前から決めていましたか?

そうですね。他に行きたい大学がなかったということもありますけど、落ちたら浪人しようということは決めていました。一応後期に九州大学に願書を出してはいたんですけど、浪人する気でいたので対策もせず後期も落ちてしまいましたね。

ー挑戦したいという気持ちが強かったから浪人すると決めたということですね。

ー浪人すると決めたときに先生や保護者の方はどのような反応でしたか?

あと1年やれば受かるでしょう、と先生も親も結構応援してくれている感じでした。女子だから浪人を勧めない家庭もあるとは思うんですけど、うちはそんな感じではなく、目標は高かったけど現実的な範囲だったから応援してくれたのかな、と思います。目指していたのが東大だったから、自分のこだわりを理解してくれたというのもあるかもしれないです。

ー現役のときと浪人のときで心持ちの変化はありましたか?

だいぶありました。現役のときは、先生や親は大丈夫だと言ってくれていたんですけど、自分が合格できるとは心のどこかでは信じられていなくて。本当に受けるのかなという気持ちのまま、センターの結果も受けられない点数ではなかったのでそのまま二次試験を受けてみたんです。そうしたら不合格通知の点数が来た時に自分が0.3点差で落ちてたことがわかって、親は悲しんでいた一方、私は「自分は受かるわけない」と思っていたから逆に「0.3点差までは行っていたんだ」と驚いて、そこから現実的に東大を考えられるようになりました。現役のときは本気で東大を目指しきれない自分に焦りを感じていたんですけど、浪人のときはがんばれば届くものだと思って勉強できるようになりました。

浪人のときは模試の成績がそこそこよかったし、ちょっとずつ自信をつけられていったというのもあって、受験当日は合格できるかもという気持ちで行ったんですけど、一日目の数学が難しくて心が折れかけました。そのときに高校のときからお世話になっている先生に電話したら「あんたが受からんかったら誰が受かるんか」と言ってもらえてそれでまた自信を取り戻せたかなって感じですね。

勉強と部活の両立

ー高校のとき部活はされてましたか?勉強との両立はどうしていましたか?

吹奏楽部に入っていて、8月末までやっていました。両立できていたかどうかは自信がないんですけど……結構短期集中型の部活で、休みの日とかも練習は3時間とかだったので、午前中は部活をして午後は図書館に行って勉強するなど切り替えをしっかりすることを意識していました。あと隙間時間を使うことも意識してましたね。電車通学だったので電車の時間や休み時間に単語などを勉強していました。

ー現役のときには塾などに通われてましたか?

通っていなかったですね。逆にあまり塾に行かない方がいいみたいな雰囲気でした。宮崎では朝課外や夕課外があって、朝の7:25から夜の18:30くらいまで受験前は授業があってしかも課題も出るので、その上塾に行ったらその課題の質を高くできないっていうのもあって、高校の勉強だけでやっていました。あと高校の先生が信頼できる方ばかりだったというのもあります。

ーそれは確かに塾に行く必要性を感じないですね。

逆に「行っている人すごいな」という感じでした。

予備校での生活

ー浪人の時は予備校に通っていましたか?

はい。地元の予備校に通っていました。

ー浪人している中でつらかったことやよかったことはありますか?

予備校の友達が、予備校に行くモチベーションになっていました。休み時間に友達とおしゃべりすることがいい息抜きになって友達に会うのが楽しみだったり、がんばっている友達がいつも近くにいたのでそれがモチベーションになっていました。でも予備校だとセンター試験で受験が終わる人が多くて、そこで今までの環境ががらっと変わってしまって、その時期はかなりきつかったですね。でもそこでもう一段階ギアをあげて、朝早く行って勉強して乗り越えました。今まで同じ高校の人とつるんでたので、他の学校から来た予備校の人と話すようになったので、新しい発見があってよかったと思います。

ー環境の変化に対応できるのがすごいですね。

でもセンター試験後は友達がいっぱいいなくなってしまって悲しかったです。

ー浪人の時は私立大学なども受験しましたか?

はい、慶應と早稲田を受けました。二浪は考えていなかったので。

ー二浪はやはり抵抗があったのでしょうか。

妹もいたし、お金の面などで親にこれ以上負担をかけられないなと思っていたし、親にもそう言われましたね。

大学での新たな挑戦

ー東大に入学してからはどのような生活をしていますか?新しい刺激や楽しいことはありますか?

東大を受験するということが自分にできることだと思っていなかったんですけど、東大で運動系の部活に入ったんです。今まで吹奏楽部だったので私にとっては大挑戦で、最初の頃はできないと思っていたことばかりだったんですが、それができるようになっていくのがとても楽しくて、今は部活をやっていく中で一緒に長い時間を過ごしている大事な仲間と部活をしているのが楽しいです。

ーチャレンジする気持ちが大きいんですね。

ー今後の目標とかはありますか?進学選択が控えていますが。勉強以外でもあれば教えてください。

大学に入学してもまだやりたいことが全然決まっていなくて、ふわふわと目先のことだけで生きてきたからあまり考えてなかった、まだ行きたい学部は決めていないので、ついに決断のときが来てしまったという感じですね。当面は部活と勉強の両立をがんばりたいです。

学部については、教育学部か後期教養学部に行きたいと思っています。文学部も考えてなくはないんですけど、(偏見かもしれないんですけど)一つのことを集中してやるイメージがあるので、私の興味が固まっていない分結構広範囲でやれそうなところに行きたいかな、という感じですね。今のところは心理に興味があるんですけど、多くの人が興味がありそうな分野なので本当に自分がその分野に興味あるのか疑ってます……

メッセージ

ー最後に、女子中高生・浪人生へのメッセージをお願いします。

私みたいに東大を高い壁に感じてしまっている人もいると思うんですけど、その壁には自分で勝手にできないと決めつけて引いてしまっている境界線もあると思います。実際できないことはあまりないと思うので、東大に行くというのは努力で達成できる目標だと思うから、自分は絶対にできるんだと信じてがんばってほしいです。

ーありがとうございました!