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好きな講義

こんにちは!文科三類2年のしゅんです!

今回のブログは、今まで受けてきた講義の中から、特に面白かった、興味を持ったというものをいくつか紹介したいと思います。


【表象文化論】

 はじめに、1年生の夏学期に受けていた「表象文化論」です。表象文化論とは、絵画や彫刻、映画、文学、建築などの《人間の作る作品》の中に表されている、世界に対するイメージを研究する比較的新しい学問です。日本では、東大が初めて専門コースを設置しました。

 この講義は、それぞれの教授の研究対象 ―政治、映画、演劇、文学、音楽、セクシャリティ、大衆文化、デザイン、ファッションなど― に対する表象文化論的なアプローチとはどのようなものかを、オムニバス形式でお話ししてくださるものでした。

様々なテーマの中で、僕が面白いと思ったのは、初回の散歩についての講義でした。近年の「散歩番組ブーム」に関する話という面白い切り口から、講義に入っていったことを良く覚えています。

 この講義で、「大学の授業や研究ってこんなに自由なんだ!」と感じたことが大学生活の最初の大きな転機になったと思います。最初、僕は「歴史の研究がしたい」と思っていたのですが、この講義をきっかけに「せっかく前期教養学部に所属しているのだから、もっと広い可能性や視野を持って、色々なものに触れて、その中から自分のやりたいことを見つけていこう」と思うようになりました。


【「散歩」の意義などを学びました】


【文化人類学】

 次に、1年生の秋学期に受けていた「文化人類学」です。文化人類学とは観察などの調査を通して《文化》、ひいては《人間》とは何かという事について研究する学問です。長期間にわたって観察する地域やコミュニティに入り込むことが大きな特徴で、その観察対象は、アジア・アフリカの原始的な暮らしをする民族から、アメリカ現代社会のような近代的な文明まで多岐にわたります。

 僕が取っていた「文化人類学」の先生は、映像による調査を重視する方だったので、毎回の講義の中で映像を見る時間が必ずありました。「ある共同体がどのような視点で世界を理解しているか」を理解する事が講義自体のテーマになっていて、はじめはある民族の風習を記録した映像など、よくある映像を講義の中で見ることが多かったのですが、学期の後半にはある民族の間で作られた映像を見たり、果てにはネットゲームのプレイヤーから見るネットゲーム・コミュニティの研究の映像を見たりと、非常にマイナーかつユニークな研究を紹介してくださり、とても興味深かったです。


【参考書と講義で使ったプリント】


【科学と社会をつなぐゲームデザイン】

 最後に、2年生の夏休み(長期休みには「集中講義」と呼ばれる講義が開かれています)に受けていた、「科学と社会をつなぐゲームデザイン」です。この講義はワークショップ形式の講義で、科学技術と社会の問題に中高生に関心を持ってもらうためのゲームを作成する事が、この講義の最終目標です。

 4人ほどのグループに分かれ、その少人数のグループごとに、テーマとなる科学技術の発達による社会問題を選び、ボードゲームやカードゲーム、推理ゲームなどのゲーム群から自分のテーマに合ったものを考えて作成していきます。

 僕の班は、持続可能な開発がテーマになりました。この問題を直感的に理解してもらうために、ゲームの種類は対戦型ボードゲームを選び、各プレイヤーが経済状況や環境状態が違う国々に分かれて、地球全体規模で持続可能な開発を行っていく事がクリア条件のゲームを作ろう、ということになりました。

 ゲームバランスを調整するのはもちろん難しかったのですが、それ以上に大変だったことは、授業ではなく、ゲームで社会問題を理解させることに意味を持たせるということでした。チームで集中して作り上げた環境ゲームは完成度がなかなか高く、また科学技術と社会の関わりを深く考える機会になり、非常に実りある4日間になりました。


【作成したゲームのルール概要】


どうでしょうか?この中に興味引かれる講義はありましたか?

大学の講義は高校までの授業と変わって、より狭く、深くなっていくので、自分の興味のあることを絞って勉強することが出来ます。高校生の皆さんは、自分が何に興味を持っているのかを、少しずつで良いので見つけていってくださいね!

次回のブログのテーマは「長期休みの過ごし方」です。お楽しみに!